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カブトムシの飼育が初めての場合、土(マット、ともいいます)を用意したものの、どうすれば良いのか分からない人は多いと思います。
もちろん、僕もそうでした^^;
土を交換する方法は、カブトムシが成虫、卵、幼虫、蛹のどの時期にいるのかによって異なります。
成長段階に合わせた方法で土を交換するのが、カブトムシの飼育で失敗しないための秘訣です。
このページでは、カブトムシの土を交換する方法と押さえておきたい3つのポイントを解説します。
※まだ、カブトムシの土を用意していない人は、こちらのページをチェックしてみて下さいね。
目次
カブトムシの成虫の飼育では、2週間に1回、土は丸ごと交換しよう
まず、カブトムシが成虫の時期についてみていきましょう。
カブトムシが成虫の場合、ケースの土は、2週間に1回の頻度を目安に全て入れ替えるようにして下さい。
カブトムシの成虫は、食欲が旺盛な分、おしっこの量も多いです。
また、与える餌によっては液だれしたり、カブトムシが食べ散らかしたりして、土を汚してしまいがちです。
そこで、成虫のケースの土は、2週間に1回の頻度を目安に丸ごと交換するようにして下さい。
土を交換するときは、古い土を全て捨て、ケースの深さ5cmくらいまで新しい土を入れるのがポイントです。
成虫のケースの土は、定期的に交換し、清潔な状態を保ちましょう。
カブトムシが卵の時期は放置が基本
カブトムシが卵のときは、土は放置しておくのが基本です。
カブトムシが卵を産んだか気になっても、土の交換は、幼虫がある程度の大きさに育つ10月まで待つようにしましょう。
カブトムシの飼育に慣れていない人が卵を探したり、土の交換を行ったりすると、卵に気づかずに傷つけたり、見逃したりしてしまう可能性が高いです。
というのも、生みたての卵は3~4mm。孵化したての幼虫も8~9mmしかありません。この時期のカブトムシは、少しの衝撃で傷つき、簡単に死んでしまいます。
そこで、土の交換は10月まで待つのが安全です。
10月になれば、幼虫は少なくとも2cm以上に成長しています。これぐらいのサイズなら、土を交換したくらいで幼虫を傷つける心配はありません。
なお、カブトムシを卵から育てたいなら、産卵セットを組むのがおすすめです。
産卵セットでメスを飼育すれば、メスは卵を産むことだけに集中できます。産卵の可能性は高まります。
産卵セットの組み方は、次のページで詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてください^^
カブトムシが幼虫の時期は、土をたっぷり与えて大きく育てよう
カブトムシの幼虫の時期は、定期的な土の交換が非常に重要です。
幼虫の時期、カブトムシは、土をたくさん食べて大きく育ちます。食べ盛りの幼虫は、1匹で1か月に2Lもの土を食べるようになるといいます。
カブトムシの幼虫が餌に困ることのないよう、土は定期的に交換してあげて下さい。
土の表面に糞が目立つようなら、ケースの中が糞だらけになっているサインです。土は、1か月半に1回を目安に交換しましょう。
カブトムシの幼虫の土を交換するときは、もともとの土から糞を取り除き、新しい土を混ぜ合わせるのがポイントです。
そして、ケースの9割ほどの高さまで土をたっぷりと入れてあげましょう。
土を交換するときに古い土を混ぜるのは、ケースの土を丸ごと新しいものに変えると、幼虫がショックを受け、土を食べなくなることがあるからです。
古い土を再利用すれば、餌代の節約にもなります。
土と糞の分別は、ふるいを使えば、簡単にできますよ。
おすすめのふるいは、このページの下の部分で紹介しています。チェックしてみて下さいね。
カブトムシが幼虫の時期は、餌である土が不足することのないよう、定期的に土を交換するようにして下さい。
カブトムシが蛹の時期はとにかく放置すること
カブトムシが蛹の時期は、とにかく衝撃を与えないことが大切です。土の交換は「厳禁」と考えて下さい。
蛹の時期、カブトムの体の中は、ドロドロの液体の状態になっています。幼虫から成虫へと体を作り替えるべく、日々、目覚ましい変化が起こっています。
この時期に衝撃が加われば、羽化不全のカブトムシになってしまう可能性が非常に高いです。
カブトムシが羽化不全とならないため、土の交換は3月までに留めるようにして下さい。
飼育下のカブトムシは、早い個体だと4月頃から蛹になる準備を始めます。
最後の土の交換では、土は、固めと柔らかめの2層にするのがポイントです。
まず、ケースの底から深さ10cmを目安に固く押し固めるようにして土を入れます。
さらにその上から、土を柔らかめに固めるようにして5cmほど追加して下さい。
こうすることで、カブトムシは、崩れにくく頑丈な蛹室を作ることができます。羽化不全になる可能性をグッと下げられますよ。
カブトムシが蛹のときは、土の交換は3月までに留め、それ以降は放置するようにして下さい。
このように、カブトムシの飼育には、成長段階に合った方法で土の交換をすることが欠かせません。
あなたのカブトムシの状態に合わせて、土の交換を行うようにして下さい。
カブトムシの土を交換するときに押さえておきたい3つのポイント
ここで、カブトムシの土を交換するときの注意点も押さえておきましょう。
カブトムシの土を交換するときに押さえておきたいポイントは、次の3つです。
それぞれについて詳しく解説していきます。
あらかじめ、土はガス抜きしておく
ケースに入れる土は、あらかじめ、ガス抜きをして状態を安定させておくことが大切です。
カブトムシの飼育で使う腐葉土にガス抜きが必要なのは、使っている途中で再発酵を始める可能性があるからです。
というのも、カブトムシの土は、キノコなどの菌を使って広葉樹を発酵させて作ったもの。
発酵が不十分な場合、再発酵を始め、ガスや熱を発することがあります。
そうなれば、カブトムシが全滅する事態にもなりかねません。
そこで、あらかじめガス抜きをしておけば、土の再発酵を抑えることができます。
また、最初からガス抜きがいらない土を使うのも方法のひとつです。
大半のカブトムシの土がガス抜きを必要とする中、マルカンのバイオ育成幼虫マットなら、そのまま使ってOK。
僕もバイオ育成幼虫マットを愛用しているうちの一人です。
実際、僕は、この土のおかげで今までにガス抜きをしたことは一回もありません。
マルカンのバイオ育成幼虫マット
・高熟成・高発酵
・ガス抜きが不要
・幼虫が大きく育つ
マルカンのバイオ育成幼虫マットは、キノコの菌を使って、カブトムシの幼虫の餌となる広葉樹をじっくりと発酵させて作った土。
ガス抜きせずに使うことができ、幼虫が大きく育つのが特徴です。
実際、僕がこの土で育てたカブトムシは、最大85mmものサイズに成長しました!
僕のカブトムシの成長録は、次のページで詳しくお話ししています^^
カブトムシを初めて飼うなら、面倒なガス抜きをすることなく、幼虫を大きく育てられるバイオ育成幼虫マットがおすすめですよ!
カブトムシに使う土は、あらかじめガス抜きをしておくか、マルカンのバイオ育成幼虫マットを用意するようにして下さい。
土は適度に湿らせる
土を交換するとき、適度な湿り気を与えておくことも重要です。
カブトムシは、乾燥が苦手な虫。著しく乾いた土では、カブトムシは死んでしまいます。
そこで、土を交換するときは、霧吹きを使って軽く握って固まる程度に湿らせておきましょう。霧吹きの中身は、水道水でOKです。
ただ、いくら乾燥が良くないとはいえ、水分を与え過ぎないようにして下さい。
土の表面がビチャビチャだったり、ケースの底に水が溜まっていたり、ケースの蓋に結露がついたりするようであれば、明らかに水分の与え過ぎです。
その場合、蓋を少しずらして湿気を飛ばしたり、新しく土を加えたりして、湿り具合を調整しましょう。
カブトムシのケースは、「適度な湿度」になるよう心がけて下さい。
ケースは水道水でキレイに洗う
土を交換するとき、ケースは水道水でキレイに洗って汚れを落としておきましょう。
ケースが汚れた状態で使い続けると、雑菌が繁殖し、カブトムシが思わぬ病気になる可能性があります。
また、ケースの蓋や側面が汚れて曇った状態は、世話をする僕たちにとっても良くありません。
ケースの外側からではカブトムシの様子が見えず、いちいち蓋を開けなくてはならないのでは非常に手間です。
土を交換するときは、ケースは水洗いをして清潔な状態を保ちましょう。
ここでポイントとなるのが、水道水で洗うことです。洗剤は、くれぐれも使わないでください。
洗剤は、僕たち人間に対して使うことを前提に作られたもの。カブトムシへの影響はゼロとは言い切れません。
ケースは、土の交換の都度、水洗いをしてキレイな状態にしておきましょう。
カブトムシの土を交換するときは、これら3つのポイントも押さえておいて下さいね^^
カブトムシの土の管理で便利なアイテムをまとめてみた
ここまで、カブトムシの土を交換する方法について解説してきました。
上述のとおり、土の乾燥は、カブトムシにとって大敵です。カブトムシの土は、常にある程度の湿り気を保つ必要があります。
そのため、土の交換のとき以外でも、時々ケースの土の状態をチェックして、霧吹きで湿らせておかねばなりません。これは、案外、面倒です^^;
また、幼虫の土の交換をするたびに糞と土を手で分別するのも、大変な作業です。少なくとも30分以上はかかります。
そこで、ここからは、カブトムシの土の管理を楽にする便利なアイテムを紹介します。
ここで紹介するアイテムは、僕が実際に愛用しているものばかり。ぜひ、参考にしてくださいね^^
SANKOのクリーンケース
・空気穴が小さく、蓋に窓がない
・コバエの出入りや土の乾燥を防ぐ
・蓋を左右からロックできる
クリーンケースは、コバエが出入りしにくい造りのケースです。
蓋に小窓がなく、空気穴が小さいことから、コバエだけでなく土の乾燥も防いでくれます。
実際、僕は、このケースを使っているおかげで、霧吹きは週に1回するかどうかの頻度で済んでいます。
また、クリーンケースは、左右から蓋をロックすることができ、カブトムシが脱走する心配もありません。
小さな子供にも、安心してカブトムシの世話を任せられますよ。
カブトムシを楽に飼育するなら、クリーンケースは一押しのアイテムです。
枯れ葉マット
・土の乾燥を防ぐ
・転んだカブトムシの起き上がりを助ける
・カブトムシの隠れ家になる
枯れ葉マットは、カブトムシがケースの中で快適に過ごすのに大いに役立つアイテムです。
枯れ葉マットをケースに敷き詰めていれば、土の乾燥を防ぐことができます。
また、枯れ葉マットは、転んだカブトムシが起き上がるときの足掛かりにもなります。
さらに、枯れ葉マットは、カブトムシの日中の隠れ家としても最適です。
枯れ葉マットをケースに入れてあげれば、あなたのカブトムシも喜ぶこと間違いなしですよ^^
高儀の園芸フィルター
・細目・中目・荒目の替え網つき
・選べる3サイズ(直径27・30・37cm)
・錆びにくいステンレス製
ふるいは、カブトムシの土と糞を分別するのに欠かせないアイテムです。
ふるいを使えば、カブトムシの土と糞の分別にかかる時間をギュッと短縮できます。
高儀の園芸フィルターなら、幼虫のサイズを問わず、糞をしっかり分別できますよ。
糞の大きさに合わせて、3段階の中から目の粗さを使い分けられます。
分別した糞は、燃えるゴミとして処分できるほか、家庭菜園や庭の土に混ぜて肥料として使ってもOKです。
僕は、カブトムシの糞を使ってニラを育てています^^
カブトムシの飼育で楽をしたいなら、これらのアイテムを使うのがおすすめです。
カブトムシの土の交換でよくあるトラブルと対処法
ここからは、カブトムシの土の交換でよくあるトラブルについてみていきましょう。
カブトムシは生き物。ある程度のトラブルは覚悟しておいて下さい^^;
カブトムシの土を交換するとき、よくあるトラブルは次のとおりです。
では、それぞれの対処法を解説していきます。
カブトムシの幼虫が土の上に出ている
土を交換しようとケースの蓋を開けると、幼虫が土の上に出ているのを発見したり、土の上に幼虫が這ったような形跡がたくさんあるのに気づいたりするのは、よくあることです。
ケースの中に幼虫を入れ過ぎていたり、土が再発酵していたり、幼虫が新しい土に馴染めなかったりすると、そのようなことが起こります。
土の再発酵や新しい土に馴染めないことについては、上述のガス抜きや古い土を混ぜて使うことで対処しましょう。
土が再発酵している場合、まずはケースの蓋をずらして新鮮な空気を取り入れて様子をみてみるのも良い対処法です。
幼虫をたくさん入れ過ぎているなら、別のケースに幼虫を移し、1ケースあたりの密度を下げてみて下さい。
例えば、幅30cmのケースの場合、カブトムシ2~3匹が飼育の目安です。多くても5匹までに留めましょう。
カブトムシが土の上に出てくるときは、土の状態と1ケースあたりの幼虫の数を見直してみて下さい。
ダニ、コバエ、線虫が発生している
土を交換しようとして、カブトムシの土にダニやコバエ、線虫が発生しているのに気づくこともあります。
線虫はミミズの赤ちゃんのような姿をした虫。細くて白いのが特徴です。
これらの虫が発生しても、カブトムシに直接的な害はありません。放っておいても大丈夫です。
ただ、ダニやコバエ、線虫は、僕たち人間にとっては気持ちが悪いですよね^^; これらの虫が発生した土は、思い切って捨ててしまいましょう。
ここで注意すべきは、カブトムシが卵や蛹のときです。上述のとおり、これらの時期は、土を触るべきではありません。
下手に退治しようとすれば、かえってカブトムシに致命的なダメージを与えてしまう可能性が高いです。
カブトムシのことを思えば、卵や蛹の時期にダニやコバエ、線虫が発生した場合、放っておくのが安全です。
なお、ダニやコバエを退治する方法について、詳しくは次のページで解説しています。ぜひ、チェックしてみて下さいね。
土にカビが生えている
土を交換しようとケースの蓋を開けると、土にカビが生えているのを発見することも多いです。
ただ、カビは、放置で全く問題ありません。
カブトムシの土に生えてくる白いカビは、土の発酵に使うキノコの菌によるものです。
キノコの菌糸は、カブトムシの幼虫にとっては、むしろ貴重な栄養。
白いカビはそのままにしておくか、土に混ぜ込んで幼虫に食べてもらいましょう。
青カビなど、キノコの菌とは異なるものが生えている場合も、基本的には放置でOKです。
放っておいても、いずれ土の中のバクテリアが処理してくれます。
カビが自然に消えるまで我慢できない場合は、ティッシュでそっと取り除きましょう。
ただ、カブトムシの土に生えたカビは、気にせず放っておいて大丈夫です。
蛹室を壊してしまった
カブトムシの土を交換しようとして蛹室を壊してしまうのも、よくあるトラブルです。
蛹室とは、カブトムシが蛹の時期を過ごす部屋のことです。
蛹室でしっかり過ごせなかったカブトムシは、羽化不全になってしまいます。
うっかり4月以降に土の交換を行い、蛹室を壊してしまった場合は、取り急ぎ、カブトムシを人工蛹室へ移しましょう。
人工蛹室に移すことによって、カブトムシが羽化不全になるのを防ぐことができます。
人工蛹室は、園芸用のオアシスとペットボトルを使って自作するか、市販のものを購入するか、いずれかの方法で用意しましょう。
人工蛹室について、詳しくは、次のページで解説しています。ぜひ参考して下さいね。
カブトムシが土の上で蛹になった
土を交換しようとして、カブトムシが土の上で蛹になっているのに気づくこともあるかもしれません。
カブトムシが土の上で蛹になるのは、ケースの中の幼虫が多すぎて蛹になるスベースを確保できなかった場合です。
蛹をそのままにしておくと、羽化不全になる可能性が非常に高いです。すみやかに人工蛹室へ移してあげましょう。
また、カブトムシが土の上で蛹になる前に、普段から幼虫の入れ過ぎには気をつけて下さいね。
カブトムシの土の交換でトラブルに気づくことがあっても、上記の対処法を知っていれば大丈夫。落ち着いて対処して下さい^^
まとめ
このページでは、カブトムシの土を交換する方法と押さえておきたい3つのポイントについて解説しました。
カブトムシの土の交換では、成虫、卵、幼虫、蛹といった成長段階に合わせた方法で行うことが大切です。
土はあらかじめガス抜きをし、適度な湿り気を加えましょう。ケースは水洗いして、清潔な状態にしておいて下さい。
また、カブトムシを飼育にトラブルはつきものです。異常に気づくことがあれば、冷静に対処して下さいね。
飼い主として、土の管理をしっかりして、カブトムシが快適に過ごせるようサポートしてあげましょう。
最後に、このページで紹介したグッズをまとめておきます。ぜひ、チェックしてみて下さい。