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羽化不全のカブトムシ!その原因と幸せな余生を送ってもらう方法を解説

羽化不全のカブトムシ!その原因と幸せな余生を送ってもらう方法を解説

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羽化不全のカブトムシ!その原因と幸せな余生を送ってもらう方法を解説

待ちに待ったカブトムシの羽化。立派な成虫を楽しみにしていたのに、羽がクチャクチャの姿で土から出てきたのを見ると、ビックリしますよね。中には角が曲がっていたり、脚の一部がなかったりするカブトムシもいるかもしれません。

当サイトの管理人である僕のカブトムシたちは、幸いにも、無事、元気な成虫の姿で羽化してきてくれました。でも、もし奇形がある子たちだったら…かなり戸惑うと思います。

「なぜ、こんなことになったんだろう?」「もう治らないのかな?」「カブトムシに申し訳ない…どうお世話してあげれば良いだろう?」そんな疑問が頭の中を飛び交うと思います。

残念ながら、カブトムシの奇形は、時間が経っても治りません。その姿のまま一生を終えます。それなら、少しでも良い過ごし方をさせてあげたいですね。

このページでは、カブトムシの羽化不全の原因と幸せな余生の過ごし方を解説します。

目次

  • 1 羽化不全とは
  • 2 カブトムシの羽化不全の原因は「蛹室」にある
    • 2.1 土の高さが足りなかった
    • 2.2 幼虫を密に入れ過ぎていた
    • 2.3 土が乾燥または湿りすぎていた
    • 2.4 土を交換しようとして、蛹室を壊してしまった
    • 2.5 ケースに衝撃が加わった
    • 2.6 「累代」がカブトムシの羽化不全に影響する説もある
  • 3 羽化不全のカブトムシの幸せな余生の過ごし方
    • 3.1 羽や脚、角が邪魔そうでも切ってはダメ
  • 4 羽化不全のカブトムシでも交尾はできる!
  • 5 まとめ

羽化不全とは

「羽化不全」とは、羽化の途中でカブトムシが死んだり、奇形のある体になったりすることをいいます。

羽化不全のカブトムシは、薄羽が飛び出していたり、角が曲がっていたり、脚の一部がなかったりする成虫となることが多いです。羽が開いたまま閉じない状態のカブトムシを「羽パカ」といいます。

重度の羽化不全では、羽がクチャクチャだったり、おしりが欠けているなど臓器にまで奇形が及んでいたりします。

羽化不全のカブトムシの寿命は、全般に短いです。ただ、羽パカや角が少し曲がっている程度の奇形なら、特に影響はありません。

羽化不全が重度であるほど、カブトムシが長く生きるのは難しくなります。

カブトムシの羽化不全の原因は「蛹室」にある

では、羽化不全はなぜ起こるのでしょうか。

カブトムシの羽化不全の原因は、「蛹室(ようしつ)」にあります。羽化不全は、蛹(さなぎ)の時期を蛹室の中できちんと過ごせなかった場合に起こります。

蛹室とは、カブトムシの幼虫が土の中に作る空洞のことです。カブトムシの幼虫は、春になると、体から出る分泌液を使って縦長・楕円の形をした蛹室を作ります。蛹室は、カブトムシが蛹の時期を過ごす重要な部屋です。

蛹室

様々な理由から蛹室を作れなかったり、途中で蛹室が崩れてしまったりした場合、カブトムシが羽化不全となる確率はかなり高くなります。

具体的には、次のような場合に羽化不全は起こりやすいです。

羽化不全が起こりやすい場合

  • 土の高さが足りなかった
  • 幼虫を密に入れ過ぎていた
  • 土が乾燥または湿りすぎていた
  • 土を交換しようとして、蛹室を壊してしまった
  • ケースに衝撃が加わった

それぞれについて、詳しくみていきます。

土の高さが足りなかった

土の高さが足りない場合、カブトムシは羽化不全となりやすいです。

カブトムシは、縦長の蛹室を作ります。ケースの土の高さが足りなければ、正常な形の蛹室が作れません。カブトムシの幼虫が蛹室を作るには、ケースの土の高さは少なくとも15cmは必要です。

土が足りない場合、カブトムシは土の上で蛹になったり、横長の蛹室を作ったりして対処しようとします。ただ、それでは、完全な姿の成虫に羽化することはできません。最悪、蛹のまま黒くなって死んでしまいます。

カブトムシがしっかり蛹室を作れるよう、土は高さ15cm以上を目安にたっぷりと入れてあげて下さい。

蛹室を作るのに必要な土の高さ

幼虫を密に入れ過ぎていた

1つのケースに幼虫を入れ過ぎていた場合も、羽化不全のカブトムシとなりやすいです。

カブトムシの幼虫は、お互いが近づき過ぎないよう、小さな音を出して合図を送っています。幼虫が密になっているケースでは、蛹室を作るスペースがなく、つま弾きになるカブトムシが出てきます。そのようなカブトムシは、土の上で蛹になるしかありません。

なんとか蛹室を土の中に作っても、他の蛹室との距離が確保できなければ、強度として不十分です。隣り合う蛹室との間隔が狭く、壁が薄い状態では、途中で崩れる可能性が高いです。

幼虫は、幅30cmのケースなら2~3匹、多くても5匹までを目安に飼うようにしましょう。カブトムシが無事成虫になるには、蛹室を作るための十分なスペースが必要です。

1ケースに入れる幼虫の数の目安

土が乾燥または湿りすぎていた

ケースの土が乾燥し過ぎていても、湿りすぎていても、蛹室作りは難しくなります。どちらの場合も、土をガッチリ固められず、崩れやすい蛹室となってしまいます。蛹室が崩れても、カブトムシに作り直す余力はありません。

カブトムシが蛹室をつくるのは、体が変化するギリギリの時期です。蛹室を一旦作り終えれば、カブトムシは次第に蛹へと姿を変えていきます。そのような状態のカブトムシが蛹室を修復するのは、まず不可能です。

カブトムシの土は、軽く握って固まるくらいの湿り気が目安です。頑丈な蛹室を作れるよう、土の管理にも気をつけて下さい。

カブトムシを飼う土の湿り気具合の目安

土を交換しようとして、蛹室を壊してしまった

土を交換しようとして、うっかり蛹室を壊してしまう場合もあるでしょう。そのような場合、羽化不全のカブトムシになる可能性は非常に高いです。

カブトムシの幼虫は、早ければ4月から蛹になる準備を始めます。蛹室が完成すれば、カブトムシは蛹の姿で3週間ほど過ごします。そして、羽化してから1週間、蛹室の中で体を乾かし、成熟を待った後、土の外へと出てきます。

蛹室を壊さないため、土の交換は3月を最後にするのが安全です。

また、蛹や羽化の様子を観察するため、蛹室をわざと崩すのもおすすめしません。土をそっと掘っていき、蛹室の天井にあたる部分のみ取り除く方法を「露天掘り」といいます。

露天掘り

カブトムシが無事成虫になるには、蛹の時期を蛹室でしっかり過ごしてもらうことが重要です。

4月以降、カブトムシが蛹で過ごす時期はとにかくそっとしておくこと。羽化不全を防ぐには、それに尽きます。

ケースに衝撃が加わった

ケースを廊下や玄関に置いている場合、うっかり蹴ってしまったり、落としたり、掃除機をぶつけたりすることもあるかもしれません。

衝撃の程度によっては、土の中の蛹室を崩してしまうこともあり得ます。そうなれば、カブトムシが羽化不全になる可能性は一気に高まります。

ケースの近くを通ったり、掃除をしたりするときは、くれぐれもケースに衝撃を加えないように気をつけて下さい。小さな子供がいる場合は、特に要注意です。

このように、カブトムシの羽化不全を防ぐには、幼虫が蛹室の中でしっかり過ごせるようにしてあげることが大切です。

「累代」がカブトムシの羽化不全に影響する説もある

カブトムシの羽化不全には、「累代が影響する」との説もあります。累代とは、兄弟のカブトムシで交配させて、何代も繁殖していくことをいいます。

ただ、僕が調べた限り、4~5年ほどの飼育なら、累代が原因で羽化不全が増えることはないようです。大抵の家庭では、その頃には子供が大きくなって、カブトムシの飼育から卒業していることでしょう^^; カブトムシを6年以上飼い続けるなら、累代の限界が近い可能性があります。外から新たなカブトムシを迎え入れ、違う血統を混ぜた方が無難です。

なお、幼虫が土の上で蛹になってしまった場合、蛹室をうっかり壊してしまった場合は、蛹を人工蛹室に移してあげましょう。人工蛹室について、詳しくはこちらのページをチェックして下さいね。

羽化不全のカブトムシの幸せな余生の過ごし方

ここからは、羽化不全のカブトムシの幸せな余生の過ごし方についてみていきます。羽化不全になってしまったカブトムシには、せめて、少しでも良い過ごし方をさせてあげたいですよね。

羽化不全のカブトムシに幸せな余生を送ってもらうには、他の個体と分けて飼うのがポイントです。奇形が重度のカブトムシの場合、やっと生きている状態です。奇形が軽度でも、他のカブトムシとの喧嘩は圧倒的に不利です。餌を十分に食べさせてもらえない可能性が高いです。

羽化不全のカブトムシは、別のケースで入れ、ゆったり過ごさせてあげましょう。

羽化不全のカブトムシは1匹で飼うのがおすすめ

また、カブトムシの幸せを願い、自然に帰すことを選択肢のひとつに考える人もいるかもしれません。ただ、羽化不全のカブトムシを外に放っても、餌にありつけずに死ぬか、カラスなどの餌食になるのがオチです。僕には、それがカブトムシにとって良い結末とは思えません。

羽化不全のカブトムシが生きていくのは大変です。あなたが、責任をもって最後までお世話してあげてください^^

羽や脚、角が邪魔そうでも切ってはダメ

羽が伸びて体の中にしまえなかったり、脚や角が大きく曲がっていたりして、カブトムシが歩きにくそうにしているのを見ると、「切ってあげた方が良い?」と迷う人もいるかもしれません。

結論からいうと、羽や角、脚がいくら邪魔そうでも、切り落とすのは止めた方が良いです。

カブトムシの体の一部を切り落とせば、そこから雑菌が入り、かえってカブトムシの死を早める可能性があります。羽といえども、太い筋には体液が流れています。

また、羽や脚、角を引きずっていても、それでカブトムシが痛みを感じることはありません。僕が住んでいる石川県の昆虫ふれあい館によると、「虫は怪我をしても痛くない」とのこと。カブトムシ自身が痛みを感じてないなら、あえて命を危険にさらさなくても良いでしょう。

羽化不全の体で懸命に生きているカブトムシ。親子であたたかく見守ってあげましょう。

羽化不全のカブトムシでも交尾はできる!

羽化不全のカブトムシでも、奇形が軽度なら、交尾して子孫を残すことは十分できます。できれば、普通のカブトムシと同じように、生を全うさせてあげたいですよね。

そこで気になるのが、遺伝の問題です。羽化不全が遺伝しないか、心配かもしれません。ただ、羽化不全が子供に引き継がれることはありません。上述のとおり、羽化不全は後天的なものです。

羽化不全が軽度なら、交尾をさせてあげるのも幸せな過ごし方の選択肢のひとつ。カブトムシとして、一通りの経験をさせてあげられると良いですね。

まとめ

このページでは、カブトムシの羽化不全の原因と幸せな余生を送ってもらう方法について解説しました。

カブトムシが羽化不全になるのは、蛹室を作れなかった場合や途中で崩れた場合です。カブトムシが完全な姿の成虫になるには、蛹の時期を蛹室の中でしっかり過ごす必要があります。

残念ながら、羽化不全となったカブトムシは、個別に飼育するのがベストです。羽化不全が軽度なら、交尾して子孫を残すこともできますよ。

お子さんと一緒に、羽化不全のカブトムシの一生をあたたかく見守ってあげてくださいね^^

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