カブトムシをはじめとした昆虫採集は、男にとって、まさに宝探しのようなもの。僕の息子も、小学3年生のときに「カブトムシを捕まえに行きたい!」と言い出しました。親としては、ぜひ成功させてあげたいですよね^^
成虫のカブトムシは、ドングリの木の周りで見つかることが多いです。夜・早朝は樹液に集まり、昼間は木の根元や土の中などに隠れて過ごします。カブトムシを効率よく見つけるなら、バナナやパイナップルをアルコールで発酵させて作ったトラップを仕掛けておくのがおすすめです。
このページでは、カブトムシが集まる木や時間帯、トラップのつくり方を解説します。
目次
子供とカブトムシ採集に行くなら、公園がおすすめ
子供とカブトムシを捕まえに行くなら、公園がおすすめです。
森や雑木林は、クマやイノシシ、ススメバチ、ヘビに遭遇する可能性があったり、急な斜面や崩れやすい場所があったりするなど、危険を伴います。また、他人の私有地に侵入してしまう可能性もあります。一方、公園なら、これらの心配はありません。トイレや灯りもあるので便利です。
子供の安全を第一に考えるなら、カブトムシ採集は、やはり公園に行くことをおすすめします。木がたくさん生えていて、規模が大きめの公園を選ぶようにして下さいね^^
公園に行ったら、ドングリの木を探そう
カブトムシ採集のため、公園に行ったら、まずはドングリの木を探しましょう。カブトムシは、ドングリの木の周りにいます。
公園によっては、園内の案内図に「ドングリの森」などといったエリア名が書いてある場合があります。また、公園のいたるところに木の名前を書いた看板が立っていることもあります。それらを頼りに、ドングリの木を探せば簡単ですね^^ カブトムシが集まるドングリの木としては「クヌギ」「コナラ」が有名です。
ここで、クヌギとコナラの特徴をまとめてみました。
クヌギ
葉:細長で縁がギザギザと尖っている。7~15cmほどの大きさ。
幹:ゴツゴツとした印象
実:なめらかなドングリ帽子が特徴
コナラ
葉:クヌギより幅広で縁がギザギザしていない。6~15cmほどの大きさ
幹:比較的なだらか
実:ワシャワシャっとしたドングリ帽子が特徴
クヌギ・コナラは、いずれもブナ科の植物。カブトムシを捕まえるなら、上記の特徴を参考に、まずはクヌギやコナラといったドングリの木を見つけて下さい。
カブトムシを捕まえるなら、夜8~9時、早朝3~4時がおすすめ
成虫のカブトムシを捕獲するなら、7月から8月のお盆までのシーズンが目安です。
カブトムシを捕まえるなら、それらの時期の夜8~9時、早朝3~4時の時間帯に探しに行きましょう。カブトムシは夜行性の昆虫。日没~夜明け前までの暗い時間帯に活動します。公園なら夜9時くらいまで街灯がついていることが多く、小さな子供を連れていても安心ですよ^^
また、カブトムシ採集は、晴れた日がおすすめ。梅雨の時期など、雨が降っている日は気温が下がりやすく、カブトムシは木の枝や土に隠れてじっとしています。カブトムシ採集には、天気予報をチェックして、晴れた日を狙って行くようにして下さいね。
カブトムシを捕まえに行くなら、あらかじめ下見をしておこう
夜、カブトムシを捕まえに行くなら、あらかじめ、昼間に公園へ下見に行くようにして下さい。カブトムシは、夜から早朝にかけて樹液を舐めに集まります。明るい時間帯なら、樹液が出ている木を見つけやすいです。
昼間、カナブンや蝶などが集まっている木があれば、樹液が出ている可能性が大です。スズメバチが集まっている木も、樹液が出ている可能性が高いです。ただ、スズメバチは強力な毒針を持っています。刺されると危険なので、スズメバチには近づかないでおきましょう。
また、樹液が出ている木を探すついでに、ドングリの木の枝や葉先、根元にある落ち葉の下や土の中もチェックしてみると良いです。運が良ければ、カブトムシが見つかるかもしれません。カブトムシは、昼間、それらに隠れて過ごします。
樹液が出ている木を確認できれば、夜にその場所に行ってみましょう。樹液を吸いに集まっているカブトムシを簡単にゲットできますよ^^
幼虫を捕まえるなら、10~11月が狙い目
カブトムシの幼虫を捕まえるなら、10~3月が目安です。幼虫は、クヌギやコナラなどの落ち葉が積もってできた腐葉土や朽ち木の中にいます。
ただ、幼虫探しに最もおすすめの時期は10~11月。この時期であれば、幼虫の多くは6cm以上に育っているため、見つけやすいです。また、幼虫を探し歩くにしても、暑すぎず、寒すぎず、ちょうどよい季節です。
4月以降は、カブトムシは、幼虫から蛹になったり、成虫へと羽化したりとデリケートな時期を迎えます。幼虫探しは、3月までに留めましょう。幼虫を探すときは、誤って傷つけないように慎重に掘り出してあげて下さいね。
カブトムシとクワガタの幼虫の見分けるには、頭の色がポイント
ここで、カブトムシとクワガタの幼虫の見分け方も紹介しておきます。
カブトムシとクワガタの幼虫を見分けるコツは、「頭の色」です。カブトムシの幼虫は焦げ茶色の頭、クワガタはオレンジっぽい頭が特徴と覚えておいて下さい。
ただ、生まれたての幼虫は、さすがに見分けがつきにくいです。どちらもオレンジっぽい頭の色をしています。親子で「どっちかな~?」と言いながら育ててみるのも楽しいですね^^;
カブトムシを確実に捕まえるなら、トラップを仕掛けよう
成虫のカブトムシを捕まえられる確率を高めるなら、トラップを仕掛けるのがおすすめです。僕たち親子の経験上、樹液が出ている木は案外見つかりません(汗)
樹液は、ボクトウガやコウモリガなどの幼虫が樹皮の下に入り込みこみ、食い荒らすことによって、木の中から浸み出してきます。人工的に出そうとしても、なかなか出てくるものではありません。無理に樹液を出そうとすると、木を弱らせてしまう可能性もあります。樹液が出ている木が見つからないなら、罠を仕掛けるのが手っ取り早いです。
カブトムシ用のトラップは、バナナやパイナップルをアルコールで発酵させたものを使います。樹液は、アルコールの一種である「エチルアルコール」を含んでいます。トラップも樹液と同様にアルコールを使って作ることで、カブトムシにとって魅力的な蜜に仕上げることができます。
トラップのつくり方と仕掛ける方法は、次のとおりです。
パイナップル&バナナのトラップの作り方と仕掛ける方法
材料 | パイナップル6~8切れ、バナナ1本分(輪切り)、酒1~2カップ、砂糖1カップ |
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作り方 | 600ccくらいの瓶に上記の材料をまとめて入れ、太陽が当たるところで1日発酵させる |
仕掛ける方法 | ・使い古しのストッキングに入れてドングリの木の枝や幹につるす ・ドングリの木の幹にハケで塗ってもOK |
注意点 | ・風通しが良いところ、樹液が出ている木がないところを選ぶ ・雨の日は避ける |
トラップは、風通しの良いところに仕掛けるのがポイントです。雨の日はトラップの匂いが消えてしまうため、避けましょう。また、トラップを仕掛けるなら、樹液が出ている木がない場所を選んで下さい。いくら頑張って作ったトラップでも、本物の樹液には勝てません(汗)
トラップは夕方ごろに仕掛けておき、夜または早朝の時間帯に確認しに行きます。無事、カブトムシの採集が終われば、仕掛けたトラップは回収するようにして下さいね。
キャンプ場でライトトラップを仕掛けてみよう
家族でキャンプに行ったときに木の間に白い布を張り、懐中電灯やランタンの光を当てて虫を集める方法もあります。これは、「ライトトラップ」といわれる方法です。
家庭で白い大きな布といえば、シーツくらいでしょうか。となると、ライトトラップをするには、奥さんに許可をもらっておく必要がありますね…。
ライトトラップをすると、ガやカナブン、羽蟻がたくさん集まってきます。僕の奥さんは、大の虫嫌い。ライトトラップを提案してみたところ、「シーツに虫を集めるなんて、ダメに決まってるでしょ!」と即却下でした(汗)
奥さんにOKをもらえれば、ライトトラップにチャレンジしてみるのもおすすめです。夏休みの良い思い出になりますよ^^
森や公園以外でカブトムシを採集できるスポットを紹介
ここからは、森や公園以外でカブトムシを採集できるスポットを紹介します。それは、次のとおりです。
カブトムシを採集できるスポット
・街路灯の下
・自動販売機の周辺
・コンビニの周り
カブトムシなどの虫類は、光に集まる習性があります。公園や森の近くにあるこれらのスポットに行くと、カブトムシをゲットできる可能性が高いです。実際、僕たち親子も、公園の駐車場にある街灯の下でカブトムシのメスを拾ったことが1回あります。
ただ、最近はLEDの照明にどんどん移行してきています。LEDでは、虫たちは反応しません。LEDの普及が進むにつれ、上記のようなスポットでカブトムシを見つけるのは難しくなるでしょう。
フルーツ狩りや旅行先でカブトムシ採集をする方法もある
公園などのほか、フルーツ狩りや旅行先でカブトムシ採集をする方法もあります。
カブトムシは、ブドウや桃、りんごといった果物園に集まりやすいです。ホテルや旅館、ペンションで、夏休みの企画としてカブトムシ採集を行っているところもあります。旅行会社のカブトムシ捕りツアーに参加するのも良いですね。
当サイトの管理人の体験談
実際、僕の息子は、親子でブルーベリー狩りに行ったときにカブトムシのメスを捕まえました。息子が単独で行動しているときの出来事でした。息子よると、カブトムシのメスが飛んできて、たまたま息子の脚に止まったそうです。
その後、農園の方のご厚意でオス2匹とメス1匹を分けてもらいました^^
夏休みの家族イベントも兼ねて、これらにでかけてみても良いでしょう。
カブトムシ採集に行くときの持ち物・服装
最後に、カブトムシ採集に行くときの服装や持ち物についてお話ししておきます。カブトムシ採集に最適な服装は、次のとおりです。
カブトムシ採集に行くときの服装
- 長袖長ズボン
- 帽子
- 軍手
- 運動靴
カブトムシ採集には、次のものを持っていきましょう。
カブトムシ採集に行くときの持ち物
- 虫とり網
- ケース(成虫の採集には肩からかけられる虫かご、幼虫の採集には土を入れられる水槽型のケースを持っていこう)
- シャベル(土や落ち葉に隠れたカブトムシを探すのに使う)
- 懐中電灯
- スポーツ飲料などの水分
- 汗拭きタオル
カブトムシ採集には、長袖長ズボンがベストです。虫対策になるのはもちろん、転んでケガをするのも防げます。さらに、虫よけスプレーや絆創膏もあれば万全です。
また、熱中症の予防のため、スポーツ飲料などは欠かさず持ってきましょう。なるべく両手を自由にしておけるよう、持ち物は、リュックに全て入れておくと良いです。
忘れ物のないよう準備をしっかりして、カブトムシ採集に挑んで下さい^^
まとめ
子供の安全を第一に考えると、カブトムシ採集は公園に行くことをおすすめします。公園なら危険が少なく、夜や早朝でも子供を連れていきやすいです。
カブトムシの成虫は、夏の時期、ドングリの木のところで見つかることが多いです。日没や夜明け前の時間帯を狙って、樹液が出ている木を中心に探しましょう。樹液が出ている木がない場合、バナナやパイナップルを使ったトラップを仕掛けておけば、カブトムシを捕まえられる可能性がグッと高まりますよ。
親子でカブトムシ採集を成功させ、楽しい夏休みの思い出を作ってくださいね^^